彼らの見る先の世界

欲望こそがアイデンティティ.

君は君だよ だから誰かの 望むように 生きなくたっていいよ

今更だけどSMAPについて触れます。センシティブな話題ですので、閲覧注意でお願いします。






SMAPという存在は、私にとってずっと当たり前にそこにあるものだった。
私は今まで特段SMAPを追っかけたことはなかったし、ファンだと名乗れるようなこともなかったけれど、いつもテレビをつけたらそこにSMAPはいて、それが当たり前のことだと思っていた。
私の中でSMAPだけはジャニーズのアイドルっていう枠を超えた、国民的エンターテイナーという認識があって、ジャニーズというある意味閉鎖された空間の中だけの存在じゃなくて、誰もが気軽に見れてすぐそこにいてくれる、すごく遠いんだけどどこか身近な存在だった。
いってしまえば、SMAPはもう年齢的にはおじさんで、歌だってそんな上手くないし、ダンスだってKAT-TUNもびっくりなくらいバラバラで、だけどいつだって輝いてるSMAPを見たら、元気が出たし楽しい気持ちになった。
バラエティだって俳優としてだって、アイドルとしての新しい道を切り開いてきた、いつだってSMAPはミチシルベだった。
以前も書いたけれど
http://doronumachan.hatenablog.com/entry/2016/08/14/223117
私はずっとSMAPは終わらない夢だと信じていたし、輝き続ける一等星だと思っていた。
このClip!SMAP!はずーっと買うか迷っていた。彼らの25年の軌跡をきちんと見たかったけれども、なんだか向き合うのが怖かった。振り返って見れば私は、アイドルとしてのSMAPをあまり見たことがなかった気がした。もちろん彼らの歌はいつもCMやテレビで耳にしていたけれど、歌って踊るSMAPを真剣に見たことはなかったのかもしれない。それなのに今になって、そんな歌って踊るSMAPを見つめたら苦しくなる気がしていたからだ。KAT-TUNに関してもそうだけれど、私はどうしても過去に向き合えない人間なのだ。彼らが残してくれた過去を、もう更新されることのない過去を、愛おしく思うのが、自分が辛いからだ。
でも見てみて思った、なんてかっこいい人たちなんだろうって。
最初の方とかMVすらなくて、昔のコンサート映像だったりして、デビューイベントなんてなんでプールの中でべちょべちょになりながらやってるの?って感じだし。吾郎ちゃんが半ズボン履いてる〜!とか、慎吾くんめっちゃ痩せてる〜!とか、前髪あるつよぽんかっこよすぎじゃない!?とか、中居くんのしゃかりきダンスは昔からなんだな〜とか、木村くんってライブ中こんな幸せそうな顔してくれるんだな〜とか、森くんってパフォーマンスしてるの初めてちゃんと見たけど色っぽい男の人だな〜とか、ほんと色々感想はあるんだけれども、なんかもう一言で言えば、かっこいいのだ。
昔の映像を見ていると、今の子たちみたいに華々しくデビューしたわけじゃないのかな、とかお金かけられてなかったのかな、とかもちろん時代もあるだろうけど、余計な心配をしたくなるくらい、彼らの通ってきた道がけして平坦ではなかったことはありありとわかった。デビューしても一位なかなか取れなくて、アイドルなのに変なカツラとか被ってコントやって汚れ役やって、ずっとずっと転がるように生きて色んな殻を破ってくれて。そうしてSMAPが体1つで切り開いてきてくれた道の大きさを知った。
SMAPが偉大でかっこいいアイドルだってことなんて、きっと知ってた。わかりきってて当たり前だと思ってて、だからちゃんと見てこなかった。そんなこと後悔するくらいかっこよくて、輝いてた。
今これからの彼らがどうなっていくのかなんて、私にはわからないし、色々言われている中の何が本当でどれが真実かなんてわからない。きっと苦しいことも、やりきれないことも、上手く飲み込めないことも、笑いたくないのに笑わなきゃいけないことも、沢山沢山あったんだと思う。それでもいつも誰の前でも「みんなのSMAP」でいてくれて本当にありがとうございました。SMAPがいることで救われた人がきっと沢山いて、色んな人を笑顔にしてきた彼らは本当に本当に「国民的アイドル」だ。「気付けばいつもそこにいた」ことは、とんでもなく凄いことだ。その偉大すぎる背中を追って、切り開いてくれた道を歩いて、今日も輝いてるアイドルが、私は好きです。その道の先にはこれからもずっとずーっとSMAPという一等星が輝いてるんだと思います。
歩みを止めたって、今は別れてしまったって、彼らの25年間はこうして輝いてこれからもずっと誰かの胸に刻まれていくんだと思います。
私の好きな「君は君だよ」の歌詞にSMAPを想います。いつかまた彼らが笑いあえますように。最高のアイドルでいてくれて、本当にありがとう。

 

一人一人が 泣いて笑って
同じ時を 歩いているよ
つきはなしたり 意地を張っても
わかりあえる そう信じている