彼らの見る先の世界

欲望こそがアイデンティティ.

私はアイドルの強さが好きだ

今日もアイドルあんまり関係ありません。最近ふざけ倒したことしか書いてなかったんですが、久々に真面目です。というかくっそ長い自分語りです。ご注意ください。

 

 

 

 

 

 

私という人間は今までずっと「やりたいからこっち」、ではなく、「あっちがやりたくないからこっち」という生き方をしてきた人間でした。昔から強烈に好きなこともやりたいこともなくて、なんとなく、だけで生きてきて、高校も大学も選んだ基準は、自分のいける中で一番興味があるところって選び方でした。けどそれでも勉強は嫌いではなかったので、そこそこの高校、そこそこの大学に入れたりもしました。成績もそこそこよくて、高校ではずっと一桁の順位だったし、大学でも有名なゼミに入って、友達も多くて毎日楽しくて、自分で言うのもなんだけど、世に言うリア充だったんだと思います。でもここまでなんとなくのらりくらりと生きてこれた私にも、なんとなく、じゃ乗り越えられない壁がありました。そう、就活です。就活だけは、「あっちがやりたくないからこっち」理論は通じなくて、すっごい苦労しました。1つだけ行きたい会社があったけれど、そこを最終で落ちた後、なんかどうでもよくなっちゃって、その結果入った今の会社は、家から近い、という理由だけで選んだような気がします。私の時は就職氷河期だったので、就職出来ただけマシ、と自分に言い聞かせて、今何年もたちました。今の仕事は嫌なわけではないですが、ただつまらないとはぼんやり思う日々なわけで。私ってね、強烈な成功体験がないんですよ。ここ一番ってときに決めきれないというか。部活でも準優勝はあったけど優勝はないし、勉強も100点を目指しても99点しか取れなかったし。高校受験も失敗したし、大学は高校受験の失敗を引きずった結果推薦に逃げたし、就活も失敗したし。そりゃ就活なんて明確な目標がなきゃ失敗するに決まってるんで、私の失敗は当たり前といえば当たり前なんですけどね。それでもプライベートは充実していたし、「なんとなく」だけでも「そこそこ人並みな」人生は過ごせてこれたんですよ。自分のこの、「人と同じでちょっとだけいい」っていうところに安心していた反面、どこかでつまらない奴だな、とも思っていました。こんな私だからか、昔から人に流されたない人にすごく惹かれる傾向がありまして。好きになるのはいつも一匹狼タイプの男の子だったし、人に笑われたり止められたり貶されたりしても、自分のやりたいことを貫ける人に、すごくすごく憧れました。

アイドルっていうのは、まさに、その憧れの集合体なわけで。だって彼らは人と同じじゃダメなところで、自分という人間を武器に戦ってるんです。アイドルって茨の道じゃないですか!売れるまでも大変、売れてからももっと大変。以前も書いたんですけど、私はアイドルっていう生き物は、私たちが経験する「普通のこと」の95%は手放して、その代わりに私たちが絶対に手にすることの出来ない5%を得るものだと思ってて。人生の中で何回か人前で歌って踊ったことがあるんですが、みんなが私の名前を呼んでくれたり手拍子してくれたり、めちゃくちゃ楽しかったので、そりゃ本職のアイドル達は煌びやかなステージで、無数の歓声と声援に包まれて、私には想像もつかないくらい楽しいんだろうな、と思います。けどマイナスだって多いですよね。ブスだ、音痴だ、演技が下手だって好き勝手言われて、あることないことなんややんや書かれて邪推されて、プライベートも何もあったもんじゃないし。ダサい歌、ダサい衣装、そして、「アイドルのくせに」しゃしゃり出てきて、「アイドルだから」ドラマや映画にも出れるんでしょって言われて、実力じゃない、みたいになることもあるし。それでも今日も今日とて、キラキラと輝いてアイドルでいてくれる彼らを、私は本当にすごいと思っています。だって「やりたいからやる」を貫いた究極形じゃないですか、アイドルって。アイドルというか、アイドルという仕事を選ぶ彼らの、色んな意味での強さに、すごく惹かれるんですよね。

私が数あるアイドルの中でも特にKAT-TUNが好きなのは、わかりやすく「強さ」を感じたからだと思います。デビュー前から物議を醸し出したアイドルらしからぬ立ち居振る舞い、パフォーマンス、キャラクター。周りからバッシングを浴びることも少なくなかったと思いますが、その中でも彼らはずっと「自分らしくいる」「やりたいことをやる」というスタンスを崩さず、またそれを貫く確固たる意志の強さがあって。まぁその強すぎる意志の結果、メンバーの半分がいなくなるっていう事態にも陥ったわけですがね!それでもいつでも彼らはKAT-TUNらしさ、強さ、美しさ、気高さを失ったことはありませんでした。いつのときだって、あの強い眼をした彼らはかっこいい男でした。

私は女子ドルも好きなんですけど、女子ドルの場合は裏側というか、ドキュメンタリーで悩んだり泣いたりする姿を見る方が応援したくなりました。やっぱり同性だからかな、同じではないけど自分と同じように悩んだり泣いたりしてるんだなって思うと、共感したり、自己投影したりして。女子ドルは、色々ある中でも頑張ってるっていう弱さが垣間見える瞬間が好きで。

けど男性アイドルの場合は、そうゆうところは見たくなくて。お涙頂戴的な話とか、苦労話とか、ぶっちゃけ話とかもしてもらいたくないです。LIVEの裏側に密着!とかもそんな見たいな、とは思わなくて。夢か幻か、現実じゃないみたいな存在でいて欲しいんですよね。だからどうなったって、いつだって弱音も吐かなくて、潔いほどの「強さ」を見せてくれたKAT-TUNに惹かれたんだと思います。

だからKAT-TUNを去っていったメンバーのことも、その行動力というか覚悟には、尊敬の念すら抱きます。今自分がアイドルとして背負っている莫大な肩書きや希望や未来とか、色んなものを全て投げ打ってでも、「やりたいことがある」「自分のやりたいことを貫く」というのは、小心者の私には当然選び得ない選択だからです。それに伴い失うものとか、傷付ける誰かのこととか考えたら、その選択が正しいのか、なんてきっと自分の人生でも考え尽くせないと思うんですけど、それでもなおそうした、という強さが私は好きだし、だからこそ彼らの次のステージも応援したいと思っています。

そして私はアイドルの強さが好きだからこそ、彼らのプライベートは大事にしてほしいなと思います。こういう仕事で、信じられる誰か、とか、一緒にいて落ち着く誰か、とか見つけるの大変そうじゃないですか。強い彼らにだって、安らげる場所は必要だし、それが家族でも彼女でも友達でもなんでも、大事にしてほしいなって思います。アイドルじゃなくなれる瞬間、っていうのもアイドルでい続ける為には必要だと思うんですよね。まぁもし仮にすっぱ抜かれたときにどうするかって、考えた上で行動する賢さとか覚悟は伴わないとダメだとは思わんでもないですけど。アイドルっていうものは、い続けるのも辞めるのもどっちもすごく大変だと思います。普通じゃ得られないことも、普通を全て捨てた結果だと思うし、誰かの期待に応えるっていうのは、すごくプレッシャーのかかることですよね。それにアイドル辞めたからって、辞めてはい、ここで終わり!ってわけじゃなくて、ずっと「アイドルだった自分」と比較されてくわけですし。

 それでもどうであっても、「自分」をいつも失わない彼らが、たまらなく好きなんです。私にはない、夢とか希望とか強い意志とか覚悟とか、それを持ち合わせている彼らだからこそ輝いて見えるし、たまらなく焦がれるんだと思います。

これからも全てのアイドルよ、強く正しく美しくあれ!!!